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定期報告(2)

第2回 日本の建材市場
日経070904
 



前回、二国純生さんからの世界の木材市場の動向に関する講義報告を掲載しましたが、今回は最近の日本の建材市場について報告です。前回の報告を掲載した時点で既に二国さんから下記のご指摘があり、既に日本の市場は大きく変わり始めていたようです。



 5月後半にもう一段の値上げの雰囲気はあったのですが、実需要が出ておらず、各段階で在庫が膨らみ、耐え切れない処から値下げ・投売りが出ています。一部プレカット会社の破綻が出始め、工務店・ビルダーの倒産も出始めました。
 欧州産製材品などが輸入港の倉庫は満杯、買い込んだ木材・合板が動かずに滞留。国内針葉樹合板メーカーや国内集成材メーカーは操業を落してもメーカー在庫を増加。プレカット業者も材料在庫を大量に抱え込んでいるのが実情です。




 9月のレポート
7月の新設住宅着工統計が出て、その激減ショックが業界に広がりつつあります。原因は着工確認審査が「混乱」を通り越して「機能不全」に近くなっており、6月20日から3、4ヶ月以上滞る見通し。今年後半の「秋需要」(3月末完工引渡し物件で、年間で最も需要が膨らむ)がなく、後で回復する目処もない状態です。
輸入木材・合板の港頭在庫は膨らんでおり、新規入荷材を保管する倉庫がなく野積みされ始めている。これらのコストは円安のため割高だが、年内需要が回復する目処がなくなった為、これから大幅な損失を出しながらの投売りが本格化する見通し。
製材・集成材・合板等の国内メーカーも減産して来たが、それでも製品在庫が積み増され、一向に在庫が減らない。今後3-4ヶ月間も需要の回復が見込めない事が見えて来た為、原料価格は高いが損失を出しながらでも価格を更に引き下げ、更なる減産を行う見込みとなった。
過去1年半で3割から4割値上がりした木材関連資材価格は、下落相場へと切り替わったが、世界・国内の供給体制が変化した訳ではなく、「確認審査の機能不全」と言う国内特殊事情による需要激減が原因である為、確認審査が正常化した後に資材供給パイプが細くなりすぎ、一時的な供給不安が再燃する見通しとなった。

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