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NPO 法人設立にあたって

NPO法人「BE-WORKS・新木造建築ネットワーク」は認証、そして、登記と全ての手続きが終わり、現在、その始動を待っているところです。そのあたりの経緯と、これからの抱負を簡単に記しました。


「集成材・金物・パネル」によって住宅を作るシステムが生まれたのは、今から12年前の1994年のことでした。OMソーラー協会のフォルクスハウスが始まりです。

「木造打放し」とか「すっぴんの家」と喧伝され、それは思いの外、たくさんの方々によって作られ住まわれ、3,000余のフォルクスハウスが全国中に建つことになりました。さらに、2000年には「どこでも誰でも」を合い言葉に、 Be-h@us が生まれました。それは「集成材・金物・パネル」によって住宅を作るシステムをフォルクスハウスから引き継ぎ、ユーザー、設計者、施工者のよ多くの方々の参加によって、全てにわたって進化させることを目標に始まったのでした。

そして今、十数年前に新鮮だった「集成材・金物・パネル」の住宅も、いつのまにかハウスメーカーや、プレカット業者が提供する「金物を使用するプレカット」システムによって流通され、当たり前のようなものになってしまったかに見えます。
しかし、それらは、フォルクスハウスから Be-h@us へと進んできた世界とは大きく異なるものなのです。Be-h@us は全ての部品・部材を設計し、そのシステムを設計するという世界の始まりだったのです。それは、その「住宅の作り方」を自分自身のものと理解し、自分の家を作り出す初めての試みだったのです。それ故に、部品部材の仕様価格、その組立マニュアル、そして設計用のCADツールまで、ウェブ上にその全てが公開されてきました。

この度、そのBe-h@usを支えてきた有志によって、株式会社ビー・ファクトリーのような営利を目的とする組織ではなく、新しく非営利組織を作り、今までのBe-h@usを引きついでいこうという考えが生まれました。それが、NPO法人「BE-WORKS・新木造建築ネットワーク」なのです。
この新しい組織によって、Be-h@usの考え、その「集成材・金物・パネル」の住宅を作るシステムを発展させ、多くのユーザー、設計者、施工者によって共有しうるものに発展させる核ができたのではないかと考えています。
この非営利という組織の性格は、そこでの活動の成果を参加する全ての人々の共有するものとすることができるのではないかと考えているのです。それは、きっとコンピュータをインターネットにつなげるルーターのような役割ではないかと考えています。一つの情報が、必要な人から必要な人にわたり、人と人とを結び、新しい情報を生み出しつながっていく、そんな役割を担うものであって欲しいと考えているのです。

より進化した「集成材・金物・パネル」の住宅のシステム、その合理的な供給する仕掛け、フォルクスハウスとBe-h@usを融合させたBeVDシステム、多くの参加者によって考案された部品部材の生産と供給の仕掛け、既存の「集成材・金物・パネル」の住宅の維持管理と発展の仕掛けの構築と流通、共有知としての住宅の作り方の考えをより発展させ強固なものとしていきたいと考えているのです。


多くの方々の参加を期待しています。

これから住んでみようというユーザーの皆さん、もう住んでいるぜ、とおっしゃるユーザーの皆さん、セルフビルド・ハーフビルドをお考えの皆さん、ユーザーの皆さんの参加を期待しています。
設計者・施工者の皆さん「集成材・金物・パネル」の住宅を作るシステムを構築する世界に参加してください。部品部材についてアイディアのある方々、それを多くのユーザーに届けるために参加してください。たくさんの「集成材・金物・パネル」の住宅を作った方々も、その大いなる経験を、これからのユーザーの皆さんの役にたてるべく参加してください。住宅の作り方を共有するということにちょっとでも興味のある皆さん、参加してください。

もちろん、CITROHAN.net の皆さんも参加してください。CITROHAN.net の考えそのものが、このNPOを作り出したのですから。

060919

秋山 東一(あきやま とういち)

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